こんにちは、そらたねです。謙遜とか、控えめとかそういうレベルではなく、私は、本当に、とても忘れっぽいです。
なので、あんなに悩んで始めた「喫茶そらのたね」の様々なことを、すっかり忘れていく自信があります。
せっかくブログを始めたのだから、覚えている限りを書き記していこうと思いました。
あまりに色々なことがあったので、どのようにまとめていくか、少々悩みどころではあります。
自分のお店を開業したい方、暇を持て余している方、ちょっと頭を休めたい方などに読んでもらえると嬉しいです。
とても1記事にはならないので、分けて書きます。1冊にしたら、京極夏彦の本くらい、分厚くなる可能性が。。(一時期、ハマりました。)
まず、私は3年半、横浜市で喫茶店のような、定食屋のような、飲み屋のようなお店をやっておりました。
なぜお店を開こうと思ったかは、関連記事に書いてありますので、そちらをご覧ください。
カフェ開業は、「いずれは自分のカフェを開いて、のんびりコーヒーでもいれたり、好きな音楽をかけたりして、そんな場所を作りたいねぇ」なんて、老若男女問わず開業したいランキング上位と思われます。
私もそんな一人でした。夢見てる族。
開業するために、飲食店開業マニュアルや、レシピ本など、あれこれと本を読んだりしました。
カフェの専門学校に行くことも検討しましたが、学費がバカ高くて、断念しました。(年間、90万くらいだったような記憶があります。)
このまま、事務職を続けていても、目的に近づけないと、37歳の時に事務職を辞めて、横浜駅にある飲食店で大学生や主婦パートさんに交じり、バイトを始めました。派遣社員の時の半分くらいの時給でした。
読んだ本によると、カフェの開業は、他の専門的な飲食店とは違って、とても簡単だそうです。
なぜって、調理のスキルが要らないから。そんなにこだわらなければ、コーヒーが淹れられて、サンドイッチや、レトルトのカレー、ナポリタンくらいをまあまあの味で調理出来れば良いのです。
それが故に、「開業して1年で半分は潰れ、3年で9割は潰れる」のだと、読んだ本に書いてありました。
バイトをしながら物件を探し、見つけたのは元々喫茶店として使われていた居ぬき物件。
テーブル、いす、食器、鍋などなど、すっかり置いていったようで、ちょっと手を加えれば、すぐにお店が出来るような最高な物件。
ただし、「3年限定」の定期借家でした。
カフェ開業が簡単と言っても、やはり、業務用冷蔵庫や、備品の購入、仕入れ先を決めたりと開業準備までにそれなりに時間とお金ががかかります。
大手のように膨大な広告宣伝費を掛けられないので、なによりお客様に「こんなところに喫茶店出来たんだ」と認知されるまで、時間を要します。
だから、3年限定なんて、初期投資を回収できないまま終わる可能性がある。
おそらく、そんな理由で、とても良い物件だったけれど、空いていたのでしょう。
さらに物件の契約は、保証金、前家賃など、やっぱり100万近くはかかります。
契約まで相当、迷いました。なぜなら、金額以上に、共同でお店をやろうとしていたシェフと仲違いしたからです。お店の共同経営って、私が思うに、やめた方が良い。(この件は、また別記事で)
とにかく、通常、1分あれば眠りにつける私が、そりゃ~、悩みました。進路より、結婚より、就職より。
寝付けなくて、変な夢ばかり見ていました。なんか、渦に巻き込まれる夢(笑)。
契約日までに、どうしても決められず、不動産屋に2~3日だけ契約を延ばしてもらった記憶があります。
そして、結局、契約をしました。
迷いまくる私の背中を押してくれたのは、私以上に能天気な父親と、当時の彼氏です。
すでにこの時には、業務用設備や、仕入れ先などの、いくつかの業者さんから見積もりを出してもらっていました。
「設備の見積もりとか、取ったんでしょ?なら、やってみたら?」と父に言われ
「カフェの専門学校に通って学んだと思えば、実際やってみて、学ぶのもアリじゃないの?」と彼氏に言われました。
確かに、どうせ3年。回収するなんて考えずに、何かを学ぶと思えば、意味があるのかもしれない。
こうして、契約書に判をついて「おめでとうございます。」と言われた日。
店舗物件を契約すると「おめでとうございます」って言われるんだな~と何だか、不安ながらも嬉しいような、変な感じでしたね。
結局、3年半、お店を続けられました。奇跡です。
飲食店バイトを1年くらいやっただけの、この私が。
儲かりはしなかったけれど、妹にパートに来てもらうくらい、忙しい時もあったり、
周辺の会社さんがケータリングで利用してくれたり、25名の大宴会をうちでやってくれたり。
カフェ開業マニュアルは、あくまでも「一般論」であって、鵜吞みにせずに、始めて良かったです。
今、お店をやることを迷って、情報収集している人は、運とか、流れとか、始めてみなければ分からない事が沢山あるので、思い切ってやることをお勧めします。
喫茶店をやらなかったら、別の何かがあった人生かもしれないけれど、この挑戦は私に自信を持たせてくれるものになりました。
そして、お店をやらなかったら、絶対に知り合いになれなかった方たちと、楽しい時を過ごせた。
しかしながら、ここから、泣きながら仕込みをする日々が始まります(笑)。続きは、また後日。